コラム(シェーグレン症候群)

シェーグレン症候群について
~なかなか治らない慢性病~

 

シェーグレン症候群は、主に涙腺や唾液腺などの外分泌腺が、免疫細胞(主にリンパ球)によって異常に攻撃される自己免疫疾患です。 以下に、ご質問のリンパ球および顆粒球に関連するメカニズムを中心に原因と病態を解説します。

シェーグレン症候群の主原因:リンパ球の異常浸潤

シェーグレン症候群の最も特徴的な原因・病態は、慢性的なリンパ球(主にT細胞、B細胞)の浸潤です。 

 

  • リンパ球の役割(破壊): 唾液腺や涙腺の組織にリンパ球が異常に侵入・集積し、導管周囲を攻撃・破壊します。これにより、唾液や涙の分泌が低下(ドライマウス・ドライアイ)します。
  • B細胞の過剰な活性化: リンパ球の1種であるB細胞が過剰に活性化し、自己抗体(抗SS-A抗体、抗SS-B抗体)を産生します。
  • 組織障害の機序: 侵入したT細胞などがサイトカイン(炎症物質)を放出し、腺細胞の死滅や繊維化を引き起こします。
  • 免疫細胞の「居座り」: なぜリンパ球がここへ集まるのかは完全には解明されていませんが、遺伝的要因やウイルス感染などが引き金となり、正常な「自己」を異物と認識して攻撃し続ける状態に陥っています。 

シェーグレン症候群における顆粒球・リンパ球の動

血液検査や組織検査において、リンパ球と顆粒球(主に好中球)は以下のような挙動を示します。

  • リンパ球の浸潤と減少(リンパ球減少): 組織(腺)にリンパ球が「移動」してしまうため、逆に末梢血液中のリンパ球数が減少するケース(約30%の患者)が見られます。
  • 顆粒球(好中球)の動態: 腺の炎症が激しい時や、他の合併症(感染症など)がある場合、全身的な炎症反応として顆粒球(好中球)が増加(高好中球血症)することがあります。
  • LGL(大顆粒リンパ球)の関連: 稀に、CD8+T細胞の異常増殖(Large Granular Lymphocyte: LGL)を伴うことがあり、これが出現すると好中球の低下(好中球減少)を引き起こすことがあります。  

シェーグレン症候群と「交感神経」の関係

 

「交感神経が優位だから発症する」と断定はできませんが、以下のような間接的な関わりは指摘されています。

  • ストレスと発症のきっかけ: 強いストレス(交感神経の過緊張)が続くと、免疫のコントロール(調整役のT細胞など)が乱れ、自己免疫疾患のスイッチが入る一因になると考えられています。
  • 分泌液の減少: 唾液や涙の分泌は、本来「副交感神経」が優位な時に促進されます。ストレスで交感神経が常に優位になると、そもそも分泌指令が出にくくなり、シェーグレン症候群による乾燥症状をさらに悪化させる要因となります。
  • 顆粒球による組織破壊: 交感神経優位で顆粒球が増えすぎると、それらが放出する活性酸素が粘膜や腺組織を傷つけ、そこへリンパ球が集まってくる(炎症を助長する)というサイクルを想定する説もあります。 

まとめ

  • 根本原因: リンパ球(T/B細胞)が腺組織に異常に浸潤し、腺を破壊すること。
  • 血液検査での特徴: リンパ球が組織に集まるため血液中では減少(リンパ球減少)し、全身的な炎症反応で顆粒球(好中球)が上昇する傾向がある。   

「交感神経が優位であること」は、免疫バランスを乱したり、乾燥症状を悪化させたりする「悪化因子」や「誘因」にはなり得ますが、それだけで病気のすべてが決まるわけではありません。

しかし、自律神経を整えて副交感神経を働かせることは、免疫の暴走を抑え、症状を和らげるために非常に大切なアプローチです。

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シェーグレン症候群は外分泌腺が標的となる自己免疫疾患であり、リンパ球浸潤により腺組織の障害が起こる。

 交感神経が優位だからと考えられています。交感神経が優位だと、リンパ球や顆粒球のバランスが崩れ、シェーグレン症候群(自己免疫疾患)になるという推測です。

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